−ホルスタイン種雌牛・標準発育値とは−

標準発育値の特徴
 標準発育値は、一般酪農家および試験研究機関で飼養されている生時から60月齢までのホルスタイン種雌牛約1万5千頭から得られた体重、体高、尻長、腰角幅、胸囲の5部位の測定データを用いて、各月齢別に平均値、標準偏差を計算し、回帰によって標準発育値(平均値)とその範囲(平均値±1標準偏差)を設定したものです。
 前回(昭和58年)公表時の約2倍という豊富なデータ量と、一般酪農家での測定データを一部利用するなど、ホルスタイン種飼養の現状をより詳細に把握しているのが、この標準発育値の特長といえましょう。
 また、各部位の標準発育値を前回のものと比較すると、全体的に未経産の若い時期において前回の発育値を下回る傾向が見られます。すなわち、近年のホルスタイン雌牛の体型は、育成期の前半では以前に比べてやや小柄でスリムになっており、その後、12月齢を過ぎて種付時期、さらには育成後期での増体が目立ちます。体重や体高、胸囲はその後も緩やかに増加していますが、尻長や腰角幅など後躯の伸びは低調です。すなわち、体の高さや前躯は以前よりも充実してきましたが、後躯については充実にやや欠ける傾向が見られます。
標準発育値の使い方
 標準発育値は平均値に加えて、1標準偏差を加減した範囲で示されています。この範囲には全体のおおよそ70%の牛が含まれるので、この範囲内にあれば、発育状況は「ほぼ良好」だと言ましょう。
 一方、ある部位の実測値がこの範囲を超えて上方にある場合は、ほかの各部位が果してバランスのとれた発育をしているか、肉付きや健康状態はどうであるかをよく観察して、特に過肥にならないように留意しましょう。
 反対に、実測値がこの範囲の下限値より下回る場合、発育状況は「やや不良」と考えられるので、飼料給与の内容や健康状態などをよく検討・改善する必要がありましょう。
 また、経産牛では妊娠、分娩、泌乳、乾乳などの条件下で、特に体重や胸囲が変化するので、これらの生理条件を考慮した上で肉付き、健康状態などをよく観察し、必要以上の過肥や痩せすぎにならないように留意しましょう。

一般社団法人 日本ホルスタイン登録協会
The Holstein Cattle Association of Japan