平成31年01月20日

平成年間の登録を振り返って

登録制度改正、自動登録が大きな成果

-(一社)日本ホルスタイン登録協会 会長 前田 勉-

 新年明けましておめでとうございます。
 平成最後の年を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
 昨年は多くの自然災害に見舞われた年でした。6月の大阪北部地震に始まり、西日本豪雨や数多くの大型台風の襲来、9月には北海道胆振東部地震の発生等、これらの災害によって多くの人命や生活が奪われ、酪農関係でも施設損壊や生乳廃棄、生乳集送等で大きな被害が出ました。被災された皆様には心よりお見舞いを申し上げます。
                                

                             
                                             会長  前田 勉
30年間で70万頭減少
  さて、平成年間を振り返ってみますと、平成元年(89年)に約6万7千戸あった酪農家戸数はこの30年間に約5万戸が廃業し、平成30年2月現在では1万5700戸まで減少しています。また、乳用牛飼養頭数でも平成元年の203万頭が平成30年には132万8千頭で、約70万頭減少しています。
 このような酪農状勢の中で、ホルスタインの血統登録頭数は平成元年度の21万7千頭に対して、平成29年度は20万6千頭であり、年々、乳用牛頭数が漸減する中にあって改良に必要な血統登録雌牛頭数を何とか確保してきました。
登録で改良集団確保
 この間、血統登録事業の主な出来事を挙げると、平成元年の乳用種雄牛遺伝的能力評価成績の公表に始まり、その後は会員コードの整備、登録申請時に条件付で授精証明書の省略、総合指数(NTP)の開発、斑紋の片面表示、インターネットによる血統・近交回避情報の提供開始、登録制度の大幅改正(血統・種系登録の一本化、血統濃度表示、登録番号10桁化)、自動登録の本格実施、家畜個体識別データの利用、登録書に血統4代表示、SNP検査の開始等がありました。
 これらの登録推進対策と、会員各位の登録に対するご理解ご協力によって、今日の血統登録集団が確保・拡充され、これらの血縁と牛群検定、体型審査、SNP等の情報から得られたより高い精度の雄牛並びに雌牛遺伝評価値が還元・活用されているわけです。
SNP検査の奨励強化
 前述しましたように、平成30年間の登録の歴史の中で、登録制度の大幅改正と自動登録の実施は、血統登録頭数の減少に歯止めをかけ、頭数拡大の大きな牽引力になっています。本年も、登録申込書類不要、安価で登録書の早期発行といった自動登録のメリットをさらにPRしていきたいと考えます。
 また、育成期の早期選抜と交配種雄牛選定により有効なゲノミック遺伝評価値の利用推進にあたっては、登録料金が半額還元される「自動登録同時SNP検査申込」や受精卵移植で生産された登録娘牛のSNP検査が無料で受けられる奨励策を実施しています。
近交検索、登録情報のWeb化
 ホルスタイン雌牛集団における平均近交係数の上昇は、世界主要国で問われていますが、遺伝的能力を高めるためには近交係数がある程度上昇することもやむを得ないとし、昨年10月から、おじめい交配等の極度の近縁交配を避けることを前提として、近交係数の上限値を7.2%に引き上げることにしました。併せて、スマートフォンで申込不要で、簡単に近交係数を検索できるシステムを開始しました。
 また、本年4月から、検定成績証明の自動継続農家向けに、個体ごとの血統や審査、検定、遺伝情報をパソコン又はスマートフォンで簡単に検索できる「登録情報活用システム(RIUS)」を開始する等、新しい時代に向けて、情報提供の強化を図ります。
第15回全共まで650日
 初のブロック開催となる第15回全日本ホルスタイン共進会九州・沖縄ブロック大会は、来年の10月31日から3日間、宮崎県の都城地域家畜市場で開催することで、現在、全共実行委員会を主体に準備を進めています。昨年11月には都道府県別出品割当頭数を決定しました。第15回全共まであと650日、既に多くの都道府県で全共出品への対策が進められ、徐々に関心度が高まってきています。
 また、実行委員会Webサイトが開設され、本大会に関する情報提供や協賛金募集等を開始しています。初のブロック開催になる第15回九州・沖縄ブロック全共に対しまして、どうぞ特段のご支援ご協力を賜りますようお願いを申し上げます。
しっかりと足元固めて
 最後に、2019年の干支は「己亥(つちのとい)」。「己」は草木の成長を表し、「亥」は地面下で根が強くしっかりと張った様を表しています。すなわち、本年は成熟した自己や組織が足元を固めて、次の段階を目指して準備を行う年であり、当協会として、さらに新しい時代に向けて、ホルスタイン改良の基盤となる血統登録集団の確保・拡充を図る1年になるよう推進を図って参りますので、登録事業に対する一層のご理解とご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
 亥は動物のイノシシ。猪肉は万病予防になることから「無病息災」の意味もあり、皆様方には益々のご健勝とご発展を祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。

平成31年01月20日

第15回全日本ホルスタイン共進会

都道府県別出品割当頭数決まる

 第15回全日本ホルスタイン共進会は、2020年10月31日から11月2日の3日間、宮崎県の都城地域家畜市場で開催される。日本ホル協では昨年11月開催の理事会において、第15回全共の都道府県別出品割当頭数を決定した。また、同実行委員会では大会Webサイトを開設するとともに、全共協賛金の募集を開始した。
42都道府県が参加予定
 第15回全共の出品規模は、ホルスタイン12部250頭とジャージー2部20頭の合計14部270頭で、これを直近3年間の都道府県別乳牛飼養頭数、血統登録頭数、審査・検定成績証明件数等から試算した事務局案をもって、各都道府県に照会し、出品希望頭数の報告を受けて理事会で決定したもの。
 本大会の参加都道府県数は42で、5府県から既に欠場の報告を受けている。出品割当頭数の多い都道府県は北海道40頭、熊本県22頭、岩手県16頭、開催地元の宮崎県が14頭、栃木県12頭、群馬県11頭、岡山県10頭等となっている。また、今回は九州・沖縄ブロック大会ということで、開催ブロックへの特別措置等によって九州地区には全体の4分の1強にあたる70頭を配分し、沖縄県にも4頭の出品が割当てられた。
Webサイト開設
  本大会実行委員会(事務局は宮崎県経済連内)では、昨年10月末から大会Webサイトを開設し、今後は全共関係の各種案内や必要な情報提供を行うことにしている。サイトアドレスは次の通り。
https://www.15th-holstein.jp/
全共協賛金の募集開始
 日本ホル協並びに実行委員会では、厳しい酪農状勢の中で、第15回全共の開催が「酪農の祭典」として、わが国酪農業発展の一翼を担う大会になるよう、関係団体・会社並びに関係者からの支援協力をいただくため、昨年11月から第15回全共協賛金の募集を開始した。
 協賛金額は1口5万円とし、全共開催年の2020年5月末日まで受付けている。なお、協賛金口数に応じて、大会パンフレットや記録誌への社名掲載、会場内での社名表示、出展ブースの提供、出品目録への広告掲載等の特典を準備している。協賛金募集要領並びに協賛申込、問合せ先については大会実行委員会Webサイトを参照されたい。



表 第15回全日本ホルスタイン共進会出品割当頭数

平成31年01月20日

「ボンドガール」2期連続1位

〜2018−12月国内雌牛評価〜
 
 平成30年12月20日に2018‐12月国内雌牛遺伝評価成績が公表された。そのうち、全国15位までと都府県で飼養されている上位牛の一覧を示した。
 トップを飾ったのは、「ロツクウ KB ボンドガール」(北海道・上野牧場飼養)であった。2期連続の1位で現在3歳である。特に産乳成分に優れている。
 2位は「デイベロツプ バリスト リーデイア 7376 ET」(北海道・稲川牧場飼養)で今回初登場。
 都府県では、静岡県・石川和博さん飼養の「オークフイールド スタンリー エレガンス」が5位、「プラスフジ シルバー メイビー ET」が7位、6位「シヤングリラ ドアマン アニー ET」(群馬県・神澤勤さん飼養)、8位「ホーリービー ロータミー キングボーイ ET」(兵庫県・堀部浩二さん飼養)、13位「グランデイール ウインド チヤリデ アニー ET」(岡山県・吉原直樹さん所有)とトップ15の中に5頭が入る優秀な成績を収めた。




一般社団法人 日本ホルスタイン登録協会
The Holstein Cattle Association of Japan