平成30年07月20日

血統登録10%の伸び

24年度水準まで回復

−29年度都府県の各種申込状況から−
 平成29年度における都府県別各申込状況を表1にまた平成20年度から直近10年間の各種申込件数の推移を表2および図1に示しました。都府県の血統登録数は4万6113頭で、対前年比109.5%と上昇に転じました。頭数的には、消費税が8%に増税される前と同じくらいの水準にようやく戻ってきたことになります。過去、増税前に駆け込みの申し込みで登録頭数が大きく上昇したものの、翌年にはその反動で大きく減らしています。登録頭数は、このまま回復傾向が続くのか、それとも来年10月の消費税増税によって再び乱高下を繰り返すことになるのか注視していく必要があります。
会員・移動証明は減少
 他方、会員数は前年比98.7%と減少傾向に歯止めがかからずにいます。特に都府県では廃業が相次ぎ、危機的な状況が続いています。それでも県によっては増加に転じたところもあります。これはひとえに登録窓口団体のご尽力によるものと深謝する次第です。
 移動証明は、自動登録の普及拡大に伴い減少傾向が続いています。自動登録農家は移動証明申込みが不要となるため、自動登録実施農家が増えるほど移動証明の申込みは減少していきます。それでも前年比98.9%と、ほぼ横ばいに推移しており、自動登録以外の農家において積極的な移動があったことを物語っています。
 ここで表1に都府県の自動登録実施状況を示しました。都府県で1922戸が自動登録を実施しています。昨年7月からの1年間で自動登録を開始した農家は109戸ありました。中でも、岩手県、千葉県、福岡県、熊本県は2桁の増加となっています。既に会員の自動登録農家が9割に達している、福井県、鳥取県、岡山県、山口県など、各県支部・承認団体のご尽力により自動登録への切り替えが進んでいます。県によっては自動登録への切り替えが難しいところもあるかもしれません。そのような場合は、当協会へご相談いただきたく思います。
新規EX牛262頭
 審査成績は9732件で、平成22年度より微増の傾向が続いています。平成29年度は新たに誕生したEX(エクセレント)牛は262頭。昨年新しく制定されたEX―E制度により、分娩更新して審査を受検し、複数回EXに評価された2E以上の牛は79頭誕生しました。新たに誕生したEX牛は熊本県、岩手県、千葉県、群馬県が多く、複数回EXに更新された牛は岩手県、群馬県、栃木県、福岡県が多かったです。
 検定成績証明は4493件で、微増から横ばいの傾向ではありますが、地区・県による差が著しく、証明件数の少ない地域での普及・推進が望まれます。近く、自動継続によって検定成績証明書を取得している農家を対象に、新たな取り組みやサービスの向上を行う予定です。高い泌乳記録を持った牛や、EX―E制度で審査優秀牛と認定された牛など、頑張ってくれた愛牛の記録を証明書という形で残して、日頃の酪農経営のモチベーションアップにつなげていただくようお願いいたします。
酪農経営の安定的発展には遺伝的改良
  我が国の酪農を継続・発展させていくためには、飼養管理の改善に加え、個体能力の基礎である遺伝的能力を向上させることが極めて重要です。遺伝的能力の高い牛をつくるには、母牛の遺伝的能力を知るところから始まり、その能力に応じた種雄牛を交配する事が大切です。母牛の遺伝的能力を知るためには、少し経費は掛かりますが、血統登録を行い、牛群検定に参加し、体型審査を受けることが必要です。遺伝的改良は飼養管理を改善することとは違い、次世代に期待するので少し時間はかかりますが、確実に酪農経営の改善に役立ちます。また個体毎の能力向上は重要ですが、牛群全体の生涯生産性の向上を図ることの方が、酪農経営では何より大事なことです。次代を効率よく生産し、これを繰り返すことで、より選抜を進める。酪農経営の安定的発展は、遺伝的改良とセットなのです。

表1 平成29年度登録等申込と自動登録実施状況PDF
 

平成30年07月20日

普及推進に貢献 

−宮崎経済連など表彰−
  日本ホル協では毎年度、会員拡大や血統登録の推進、自動登録の普及や審査の普及推進に貢献している各都府県支部・承認団体を表彰している。29年度の表彰団体は次のとおり。
◇会員拡大推進団体
【優秀賞】
 宮崎県経済農業協同組合連合会
【優良賞】
 鹿児島県酪農業協同組合、熊本県酪農業協同組合連合会
【努力賞】
 全国農業協同組合連合会青森県本部、福島県酪農業協同組合、岩手県支部、
 大山乳業農業協同組合、愛知県酪農農業協同組合
◇自動登録普及推進団体
@増加指数によるもの
【殊勲賞】
 (公社)群馬県畜産協会
【敢闘賞】
 香川県農業協同組合、ふくおか県酪農業協同組合
【努力賞】
 全国農業協同組合連合会青森県本部、新潟県酪農業協同組合連合会、
 静岡県ホルスタイン協会、島根県農業協同組合、山梨県家畜改良協会

A普及指数によるもの
【殊勲賞】
 大山乳業農業協同組合
【敢闘賞】
 大阪畜産農業協同組合、鹿児島県酪農業協同組合
【努力賞】
 おかやま酪農業協同組合、秋田県支部、愛知県酪農農業協同組合、
 (一社)福井県畜産協会、(公社)山口県畜産振興協会
◇会員拡大推進団体
【殊勲賞】
 全国農業協同組合連合会青森県本部
【敢闘賞】
 (公社)群馬県畜産協会、熊本県酪農業協同組合連合会
【努力賞】
 広島県酪農業協同組合、おかやま酪農業協同組合、兵庫県酪農農業協同組合、
 愛知県酪農農業協同組合、静岡県ホルスタイン協会
◇審査普及推進団体
@増減率によるもの
【優秀賞】
 熊本県酪農業協同組合連合会
【優良賞】
 酪農とちぎ農業協同組合、千葉県酪農農業協同組合連合会
【努力賞】
 おかやま酪農業協同組合、全国農業協同組合連合会 長野県本部、
 福島県酪農業協同組合、宮城県ホルスタイン協会、兵庫県酪農農業協同組合

A審査頭数によるもの
【優秀賞】
 熊本県酪農業協同組合連合会
【優良賞】
 岩手県支部、(公社)群馬県畜産協会
【努力賞】
 酪農とちぎ農業協同組合、ふくおか県酪農業協同組合、愛知県酪農農業協同組合、  千葉県酪農農業協同組合連合会、大山乳業農業協同組合

平成30年07月20日

4部門で日本記録新

長野県 五味英介さん・静岡県 石川和博さん

−平成29年度都府県年型別 検定優秀牛−
 29年度都府県での検定成績優秀牛として、表に延べ32頭をまとめた。昨年度は日本記録4つ(表中、名号前の○印)と都府県記録8つ(*印)が更新され、多くの優れた成績が記録された。
乳脂量で日本記録
 日本記録を更新したのは、五味英介さん(長野県)所有の「エリツクフアーム コーイ スーパーサイアー メイベリン」で、2年型305日乳脂量で807`、365日乳脂量でも949`を記録し、2部門で乳脂量日本記録を塗り替えた。
 石川和博さん(静岡県)所有の「オークフイールド スタンリー エレガンス」が、祖母「スカイチーフ エレガンス」の記録を破り、3年半型305日乳脂量で1072`、365日乳脂量でも1199`を記録し、2部門で乳脂量日本記録を塗り替えた。
都府県記録を更新したのは、(独)家畜改良センター(福島県)所有の「RE ルーシナ ハイドン プレンモール」で、2年半型365日乳量で1万8686`を記録した。また、矢内孝久さん(群馬県)所有牛の「テイーユー レデイスマナー ジヤンパー ET」は、3年型305日乳量で1万8954`を記録した。続いて、吉原直樹さん(岡山県)所有の「グランデイール スーパー ピノ チヤント ET」が、成年型305日乳量で2万459`、365日乳量でも2万3624`と2部門で乳量都府県記録を更新した。
改良センターが11部門独占
優秀牛の所有者に目を向けると、(独)家畜改良センター所有牛が11部門、次いで、矢内孝久さんの所有牛が6部門でトップとなる優秀な成績を収めている。
 
表 平成29年度検定成績優秀牛PDF


一般社団法人 日本ホルスタイン登録協会
The Holstein Cattle Association of Japan