平成29年02月20日

「29年度重点事業報告」

−東西2地区で開催 日本ホル協社員会議−
 日本ホルスタイン登録協会(前田勉会長)は、平成28年度社員会議を東日本と西日本の2地区で開催し、今年度の中間事業概況、29年度事業計画骨子(案)などの報告・承認を得た。
東西2地区で開催
 日本ホル協では、会員酪農家から選出された社員を対象に、登録事業の概況や次年度の実施計画を伝達するとともに、会員からの意見要望を聞いて登録の普及拡大や会員相互の連携強化を図るため、都府県を大別して2箇所で社員会議を開催している。このたびは、東日本地区は1月27日、東京都内に44名、西日本地区は1月31日に福岡市内に39名の社員と関係者が出席して行われた。
 議事に先立ち、前田会長から、昨年は熊本地震をはじめ、北海道・東北への相次いでの台風襲来、北日本への豪雪等多くの自然災害が発生し、酪農家をはじめ多くの方々が被災されたことに、心からお見舞い申し上げた。また、酪農経営の根幹となる登録や体型審査の理解と推進をお願いするとともに、第15回全共の成功に向けての協議等を含めた挨拶が行われた。
28年度中間事業概況
 昨年12月末の血統登録申込みは全国で14万8,248頭、前年対比100.7%と2年連続で増加を示した。地域別では、北海道が12万600頭で同102.8%と増加に転じ、都府県は2万7,648頭で同92.3%と減少した。
 また、都府県において血統登録頭数に占める自動登録の割合は直近では58.9%で、昨年より2ポイント余増えているが、より一層の推進をお願いした。
29年度事業骨子(案)
 29年度の主な重点事業骨子(案)については次のとおり。
  1. 登録振興対策では血統登録は自動登録の推進を図るとともに、正確な登録を実施するために様々な方策を講じる。また、牛群審査をはじめ各種登録・証明の普及拡大に努める。
  2. 主要国で急速に普及進展しているゲノミック評価については、牛群検定と自動登録を実施している農家に対して、自動登録同時SNP検査申込みによる登録料金の優遇を29年度も引き続き行い、SNP検査の普及に努め、遺伝的改良の推進を図る。
  3. 血統登録、審査等の情報の維持、管理を行うとともに、近親交配を避けるためにWebサイトにおいて近交回避情報や系統譜の公開、また、遺伝評価値の活用等、各種の改良関係情報を公開し、機関誌において情報を提供するなど、登録情報の内容充実に努める。
  4. 世界ホルスタイン・フリージアン連盟の評議員会議に参加し、加盟国との情報交換に努める。
  5. 国が実施する「家畜改良推進事業」の遺伝的改良に係わる体型データの収集について積極的に協力する。
  6. 家畜改良事業団より委託された「乳用種雄牛後代検定推進事業」に必要な近交回避資料、能力調査を作成して提供する。
  7. 家畜改良事業団より委託された「酪農経営安定対策補完事業」に必要な血縁矛盾調査とゲノミック評価手法開発及び検証を実施し報告する。
  8. 地区別登録委員研修会を7〜8月に開催する。
  9. 第15回全共の九州・沖縄ブロック開催に向けた準備を進める
などの報告があった。
任期満了に伴う社員選挙(案)
 一般社団法人移行後、2回目の任期満了に伴う社員選挙を、本年5月24日に行う。定数は定款に定める58名で、3月の理事会で正式に選挙区を定め、正会員の中から社員の候補者が選出される。
 社員の定数は各都府県定数1名の他、過去3年間の各登録・証明件数や会員数から算出し、地域配分したところ、東北地区に2名、関東地区に2名、中部地区に1名、中国地区に1名、九州地区に3名割り当てられることになった。
第15回全共について
 一昨年9月に第15回全共の九州・沖縄ブロック開催を決定後、九州沖縄地区酪農団体協議会(九州8県酪農団体と九州生乳販連、全酪連福岡支所)と日ホで構成される第15回全共準備委員会を設置し、これまで約20回にわたる会議・調査を行ってきた。29年度上半期には、全共実行委員会を設立して、全共開催の本格的な準備を進めていく予定。
EX雌牛の「E」表記採用(案)
 体型審査得点90点以上の牛を通称エクセレント(EX)と称しているが、これを正式名称とするとともに、EXに評価された牛が分娩更新等の条件を満たして、再度、90点以上に評価されたときは、長い期間にわたって優れた体型を維持している証として、審査得点に「2E」、「3E」等を付け加え、EXの回数を加算して表記するもの。血統能力証明書や関係紙面でも公表を想定。平成29年4月から実施予定。
「最近のゲノミック評価」講演
 この会議では「最近のゲノミック評価(2017−2月公表の変更点)」を題材に、日本ホル協の渥美正調査部長から講演が行われた。
  1. 遺伝子やDNAの基礎的な知識。
  2. SNP検査とゲノミック評価の基本的な話。
  3. 本年2月公表での評価手法や形質の追加など変更点
を説明。最後に世界ホルスタイン・フリージアン会議での北米の現状などを披露した。

平成29年02月20日

「長命連産の証し」

−生涯乳量全国トップ40−
 日本ホル協では毎年、検定成績証明された累計記録について、生涯検定選奨および生涯乳量・乳脂量高記録牛の公表を行っている。今回は平成28年12月末現在の全国における生涯乳量高記録牛をとりまとめた。
 別表には生涯乳量全国トップ40と都府県上位牛を示した。
歴代トップは杉浦尚さん(北海道)所有牛
 生涯乳量のトップは、平成17年に記録更新した杉浦尚さん(北海道帯広市)所有「ワイケーテイー テツチエ アマンダ」(審査得点93点)で検定回数8回、検定日数4,080日、生涯乳量(M)21万5,218kg、総乳脂量(F)7,946kg、平均乳脂率3.7%。本牛は8乳期中6乳期で乳量2万kg超え、検定1日あたり平均乳量も優に50kgを超える高能力ぶりを発揮し、国内で唯一、M20万kg突破牛であり、Fは全国3位。また、産子から3頭の後代検定候補種雄牛(うち1頭が選抜)や多くの優秀な雌牛が輩出している。
 2位は橋田和幸さん(北海道恵庭市)所有「エンゼル プリンセス テルスター」でM18万6,748kgを記録している。なお、本牛の検定回数16回は生涯乳量記録牛の中では最多回数である。
 3位は、村崎喜一さん(北海道大樹町)所有「オームスビー コロンバス アンナ」のM17万7,241kg。
 4位は、平成28年次に記録更新した久保田明さん(北海道幕別町)所有「ノース ジエラルデイン アストロ セレミイ」のM17万5,922kg。今回11産目の検定成績証明を申請したことにより記録達成となった。
 5位は、中川尚人さん(北海道恵庭市)所有「クレマチス ジヨセフイン リード キヤロル」のM17万5,210kg。
 9位には都府県1位の田中泰彦さん(鳥取県)所有「ロイブルツク ハイアー エレン」がM16万6,278kgで、F8,978kgは平成8年以来21年間にわたって日本一の座を堅持している。
 その他に都府県牛では、13位の糟谷英文さん(千葉県)所有「カスヤフアーム ダブリユーエル フレーランド」が検定回数13回でM16万2,021kg。21位には、28年次に記録更新しM15万4,772kgを達成した太田博士さん(長野県)所有「ジヨーネン アパツチ カーネーシヨン」が登場した。この記録は初産〜12産目の検定成績証明を一括申請したことによるもの。また、この記録により県内の歴代記録1位を獲得した。27位は、石川和博さん(静岡県)所有「プーリー ブリツジ スカイチーフ エレガンス 5 ET」で、同じく28年次に記録更新し15万1,617kgを達成した。この他、28位・板持悦夫さん(鳥取県)、28年次に記録更新した29位・(有)西村牧場(熊本県)、33位・池松和幸さん(福岡県)、34位・吉田豪秀さん(長崎県)、39位・(有)アカツキ牧場所有牛が、北海道の強豪が上位を占める全国トップ40傑に登場した。
28年次記録更新牛は10頭
 生涯乳量の上位牛で28年次に記録更新(表中、名号の前に*印)したのは10頭であり、前述の牛の他、26位・藤本将光さん(北海道清水町)所有「ガバネス セイバー ラビツシユ」がM15万1,707kg、35位・増田隆夫さん(北海道鹿追町)所有「モーゼ ムスタング ミツクス」がM14万8,167kg、40位・(農)緑豊牧場(北海道富良野市)所有「オペレイト シン デンバー セルテイツク」がM14万6,339kgを記録した。
 表の下方には、都府県牛での生涯乳量上位牛を列記した。この中で92位・井上正芳さん(広島県)、113位、123位・和田正さん(新潟県)所有牛が、28年次に記録更新した。今回の記録更新により県内の歴代記録1位をそれぞれ獲得している。
 今回紹介した生涯検定乳量をはじめ、日本ホル協で行っている検定・審査成績証明を受け成績上位となった記録は、家畜改良データバンクの「雌牛成績情報」で誰でも閲覧可能なのでぜひ活用していただきたい。

平成29年02月20日

「検定成績優秀牛」

−都府県、平成29年1月証明分F偏差値−

平成29年02月20日

「 『2017−2月評価以降の変更点』の修正 」

 1月20日特集号「2017−2月評価以降の変更について」の記事について、2月8日付けで(独)家畜改良センターからそれに係る修正がありましたのでお知らせいたします。
未経産牛の変更は次回公表から
 未経産雌牛のゲノミック(G)評価は従来通りの公表となります。即ち、個体ごとに信頼度を表示することや、新たに公表する11形質については、次回8月からの公表となります。
 今回の変更は、
  1. リファレンス集団の拡張により信頼度が平均で約8%増加。
  2. G評価の計算方法の変更。
  3. 個体ごとにG評価値の信頼度の公表(雄のみ)。
  4. 後代検定済種雄牛のGEBV公表。
  5. 若雄牛のG評価値(GPI)公表。
  6. G評価に新たに11形質追加(雄のみ)。
  7. 計算回数は雄雌ともに6回へ移行。
  8. 雌牛の泌乳形質における評価採用条件の変更。
 2017−2月評価からの変更についての詳細は、(独)家畜改良センターWebサイトに掲載されていますので、そちらをご参照ください。


一般社団法人 日本ホルスタイン登録協会
The Holstein Cattle Association of Japan