平成29年01月20日

「自動登録加入推進で改良集団の拡充を」

−(一社)日本ホルスタイン登録協会 会長 前田 勉−
 新年明けましておめでとうございます。
 会員酪農家の皆様、登録委員や関係団体各位におかれましては、良き新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 日頃より当協会事業に対しまして格別のご支援ご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
 昨年は、熊本地震をはじめ北海道や東北での相次ぐ台風襲来等、多くの自然災害が発生しました。被災された皆様には心よりお見舞いを申し上げます。
 さて、廃業等による酪農家戸数の減少と生乳生産量の減少が続いており、このまま放置すれば、国内牛乳・乳製品の需給にも大きな影響を与えることが懸念されます。また、指定生乳生産者団体制度の見直しや農協改革等が求められており、関係団体においては、酪農の将来展望と併せて緊急にこれらの対応策を示さなければならない状況に苦慮されていることと思います。
 国では、畜産クラスター事業を主体として、酪農生産基盤の維持強化や乳用牛の改良増殖による遺伝的能力向上を図るための様々な対策を講じていますが、当協会としましても、引き続き、遺伝的改良の面から生産性向上とコスト低減に有効な事業の実施や情報提供等に努めていきたいと考えております。
都府県は年間5万頭が未登録のまま
 具体的には先ず第一に血統登録の推進です。
 北海道では毎年生まれてくるホルスタイン雌子牛の98%が登録されていますが、都府県では68%前後に留まっており、残りの約5万頭は未登録のままになっています。血統が分からなければ、強い近親交配や遺伝病によるリスクを負うことになり、これでは健康で長持ちし、かつ高い泌乳生産性を期待することはできません。
 個々の酪農経営のため、さらには日本全体の酪農生産基盤を守る布石としてこの5万頭を登録して改良集団の中に組み込むことが必要と考えます。そのためにも安価で簡便な自動登録への加入推進を図っていきます。
 第二にはSNP検査の普及とゲノミック(G)評価値の利用推進です。
 SNP検査結果と従来の遺伝評価値及び血縁情報から算出されるG評価値を用いれば育成段階での選抜とう汰が可能になります。
 乳用後継牛の価格高騰が続く中で、限られた資源を有効活用し、その中から優良な後継牛を確保することは次代の酪農生産性の向上につながるものと考えます。SNP検査の実施とG評価値の活用は極めて有効な手段であり、関係機関と協力しながら、SNP検査の普及推進に努めます。
 また、本年度から「自動登録同時SNP検査申込」を新設し、自動登録と併せてSNP検査を実施した時は、登録料の半額還元を行う等、自動登録並びにSNP検査の奨励を行っています。
 また、SNP検査を行うことで、登録上の父母や母方祖父牛との血縁関係をチェックできます。血縁疑義が出たときには、速やかに従来の親子判定検査を実施して正しい血統に修正することも強化しています。
G評価も登録等の基礎データ収集が必要
 第三には、長命連産や生涯生産性を高めるための牛群審査や初産牛体型調査の推進です。審査委員が直接、審査受検農家を訪問して行うこれらの審査結果をその場で印刷還元し、体各部位の特徴や改良期待点等が示されます。これらの審査データは、牛群検定や血統登録情報と結合して、種雄牛や雌牛遺伝評価成績の計算に利用され、その結果、優良な検定済種雄牛が選抜され供用されています。
 前述したG評価についても、SNP検査を実施しただけでは、信頼度の高い評価値が出るわけではありません。酪農家の皆様が実施されている正確な登録と牛群検定、体型審査の各データが蓄積・更新されてこそ、より信頼度の高い評価値が計算されるものであり、引き続き登録や検定・審査データの収集が必要であることは言うまでもありません。
全共で高校出品奨励 次代の酪農後継者育成を
 そのほかの事業推進としては、平成32年10月末に宮崎県都城市の都城地域家畜市場で開催される第15回全共九州・沖縄ブロック大会に向けて、来年度早々には、出品区分の詳細をお知らせできるとともに、実行委員会を設立して全共開催の具体的な準備を進めていく計画です。前回の北海道全共と同様に後代検定娘牛出品クラスや高等学校出品奨励も行う予定です。
 全共での高校出品奨励については、酪農家の子弟は勿論、非酪農家の子供達にも牛や酪農に対する興味や関心を持ってもらい、将来は酪農後継者や酪農関係の仕事に就いてもらいたいと期待するところです。
 本年も当協会事業に対して、皆様の特段のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、皆様方にとって益々のご健勝とご発展を祈念して年頭のご挨拶といたします。

平成29年01月20日

「進めよう! 血統登録」

−日ホ協 登録部−
酪農経営の安定には後継牛確保が必要
 新聞雑誌等で報じられているとおり、最近の乳用種初妊牛価格は高騰の一途を辿っています。これは、素牛不足に加えて、北海道・都府県のメガファームなど大型牧場の導入意欲が強いことが要因と考えられますが、すでに一般酪農家が容易には手を出せないほどの価格で推移しております。
 とはいえ、経営体として考えた場合、一定の生乳生産量を確保すること並びに一定の乳質を保つためには乳牛の更新は不可欠であり、後継牛を確保することは極めて重要な案件となります。
 一方、経営の安定を図ることを考えた場合、生産性の向上による生産コストの低減が求められています。一時的には増頭やエサの多給によって生乳生産量を上げることで乗り切れますが、長い目で見れば、遺伝的能力を向上させ、これを効率的に発揮させることによって、牛群の能力水準と斉一性を高めていくということが重要と考えられます。
 一般的には乳量や乳成分率、体型等の形質において、親から子へ遺伝する割合は、乳量で30%、乳成分率で50%、体型形質では10〜30%程度と推定されます。現在では種雄牛の後代検定や牛群検定の実施によって、種雄牛や雌牛の遺伝評価値が発表され、そのレベルは年々向上しています。
 酪農家は、総合指数(NTP)や各形質の遺伝評価値を活用して、より優れた後継牛が期待できるような交配と選抜淘汰を行って、生産性の向上を図ることができるようになります。
牛群改良の第一歩は登録から
 牛群改良の第一歩は正確な記録をとることから始まります。記録が正確でなければ、いかに優れた交配や選抜淘汰を行ったつもりでも、改良の効果は上がりません。
 個体記録の根幹をなすのが血統登録です。いつ、どこで、どういう父母から生まれたかという血統情報があって初めて、近親交配や遺伝的不良形質の発現を防ぐことができます。また、血統の特徴は泌乳能力や体型面によく現れます。血統の記録を牛群検定や体型審査成績と結び付けることによって、血統の特徴を生かした改良を的確に行うことが可能になります。
 すなわち、登録は、酪農家の交配計画に有効に活用されていることは言うまでもありません。
登録のメリット
 酪農家にとって登録することのメリットは、
  1. 登録証明書によって父母、祖父母など血統が明確になるとともに、登録協会の登録簿に記載され、永久的に保管される
  2. 遺伝的に優れた血統をより確実に残すことができる
  3. 血統濃度(47〜100%)によって血統の純粋性の度合いが明示される
  4. 強度の近親交配を回避できる
  5. BLADやCVM、さらにハプロタイプなど遺伝的不良形質の発現を未然に防ぐことができる
  6. 能力、体型等の付加情報によって個体販売が有利になる
などが挙げられます。さらに、F国並びに関係機関が行う種雄牛や雌牛の遺伝評価に際しても当協会の血縁情報が利用されており、その意味合いは益々重要になってきております。
 言い換えるならば、乳牛の腹をF1生産や和牛ETのためだけに使うなどもってのほか。貴重な乳牛の後継牛を残し、それを再生産のために使うということで発想の転換を行ってほしいものです。
 最後になりますが、牛舎の中のもう1頭、登録に結びつけていただくようお願いします。

平成29年01月20日

「新会員について」

−日ホ協総務部−
 これから乳牛の血統登録を新たに始められる方は、日本ホルスタイン登録協会の会員になっていただき、乳牛の移動証明や遺伝子型検査、牛群審査、検定成績証明などを活用いただき、乳牛の改良に役立てていただきたいと思います。新規の会員を希望される方は、当協会の各都府県支部・承認団体、または所属している酪農協等へご連絡をお願いします。
ご注意いただくこと
 
  1. 子供等が後継者となる場合、親子間で子供が親の会員番号を引き継いで、名義だけを換える事は出来ません。その際は、新たに子供の会員番号を取得する必要があります。
  2. 個人会員の方が法人格(有限会社、株式会社など)を設立し、法人名義で血統登録したい際にも、新たな会員番号の取得が必要となります。その際には「法人の抄本の写し」または、「謄本の写し」の提出が必要です。
 また、子供へ代替わりをする際(父親の引退)や、現会員で廃業される際には、速やかに支部・承認団体または、所属している酪農協等へ、ご連絡をお願いします。所属先より「退会届」が当協会へ提出された後、正式に退会となります。

平成29年01月20日

「ファイン リコ ダッチ

群馬県 初の自家産94点誕生」

−遠坂 和仁さん−
 平成28年の第20回群馬県畜産共進会経産名誉賞並びに第18回関東地区ホルスタイン共進会第8部優等賞首席に輝いた、群馬県太田市薮塚町・遠坂和仁牧場のファイン  リコ ダッチ(No.1262972890、22.3.31生、父:ゴッドフレイ ラティチュード ET)が、平成28年12月の体型審査で同牧場(自家産)初めての高得点94点に評価された。
 リコは平成26年12月(4歳8月、3産)の体審で90点を獲得し、その後平成27年12月に91点。今回順調に5産目を平成28年9月11日に分娩し、県内では13年ぶりに2頭目の94点(6歳8月)が誕生した。
 各部の配点は、体貌と骨格93、肢蹄91、乳用強健性94、乳器95(12月20日確認審査実施)。
 本牛は大柄な牛であるが、それ以上に前躯から後躯にかけての長さと幅があり、頸は薄く長く、肋の開張に極めて優れ、また、乳房は容積形状に優れ、前乳房の付着は極めて強く、後乳房の高さと、幅もあり、乳頭配置も良好で、乳房底面は5産しても飛節より7cm程度高い位置にある。
 リコは能力も非凡なものを見せている。4乳期305日の乳量合計でM40,258kg、F2,188kg、P1,431kg。今産の検定中乳量を加えると44,903kgで終了時点では5万kgを超えると予想され、能力と体型のコンビネーションに優れ、また長命連産性にも優れた牛である。
 また、彼女は平成27年に開催された、第14回全日本ホルスタイン共進会北海道大会にも出場している。
 リコの父は、体型面で優れ、娘牛は85点以上が16頭おり、そのうち4頭は90点以上を獲得している。
 なお、群馬県内初の94点は、高崎市剣崎町(株)長坂牧場「シーダーデール エレベーター スター ルンド(父:スターダム)9.1.25生」である。
群馬県・遠坂和仁さん所有
「ファイン リコ ダッチ」(父:ゴッドフレイ ラティチュ−ド ET)

平成29年01月20日

「検定成績優秀牛」

−都府県、平成28年12月証明分F偏差値−

平成29年01月20日

「職員募集」

 (一社)日本ホルスタイン登録協会では、このほど都府県における体型審査委員候補として職員を募集します。
 採用人数は1名で、応募資格は、酪農関係業務に概ね10年以上従事し、乳牛改良や登録事業などの知識が豊富であるなど。締切は平成29年3月31日(金)。募集の条件など詳細は、当協会Webサイトをご覧願います。職員募集要領はこちら。
 (一社)日本ホルスタイン登録協会

平成29年01月20日

「ホルスタイン手帳好評発売中」

−2017年版−


一般社団法人 日本ホルスタイン登録協会
The Holstein Cattle Association of Japan